(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「お嬢さん?リンゴはいらんかね?とても美味しいのよー。」

「いや、いりません。貴方が持ってる時点で不衛生です。」

「そんなこと言わないでさあ〜。いいじゃないのーぉ?」

「いや。遠慮しときます。」

「これを食べると、凄く美人になれるわよー?」

「もう美人なんでいいです。」

「…つべこべ言わんで食べんかーっ!オラァアアアアー‼︎」


「カーットカットカットッ‼︎」

「「何よ海斗」君」

熱演中だったところを止められた私と美玲は不機嫌な顔をして振り向いた。

「いや。もう白雪姫じゃねえよ…。それ。なあ東雲?」

隣にいた未苑ちゃんに海斗は同意を求めるが、未苑ちゃんは目をキラキラさせて胸の前で手を組み言った。

「良いわあああ〜……。」

「東雲…?」

「へっ?何?」

「ほらー‼︎未苑ちゃんもいいって言ってるじゃん‼︎もうこの際どうにでもなれだよっ‼︎」

「ははっ…。お前の負けだよ。海斗。A組はA組らしくめちゃくちゃで最高な劇してやろーぜ。」

そう言って、古川君が苦笑いで海斗の肩に手を置いた。

「はあ…。はいはい。俺の負けだ。続けるか。」

「そうこなくっちゃっ‼︎よし美玲またバトるよ‼︎」

そう言って、私は美玲と満面の笑顔でハイタッチをした。


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