(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「やばいっ‼︎美玲綺麗すぎ!古川君かっこよすぎっ!さすが美男美女カップル!」

「いや。関係ないでしょ。」

「関係あるんだよっ!ねー、葉月ちゃん?」

「うるせえなあ‼︎リア充共!俺も彼女ほしー!」

「いや。佐田は無理だと思う。」

とうとう今日は本番の2日前。
衣装合わせの日。

ちなみに美玲と古川君が付き合ったというのは1日で学校中に広まりたくさんの生徒が泣いた。

しかし、似合いすぎている美男美女ということで誰も文句は言わなかった。

さすがだと思うよ。

「でも、葉月ちゃんもすごく似合ってるよ〜‼︎」

「未苑ちゃん!ありがと♪まー、私はなんでも似合う女だからね。」

「あはは。」

「あー、やばっ‼︎画用紙なくなっちゃった‼︎」

大道具の係りの子が叫んだ。

「あ、私取ってくるよ‼︎待ってて!」

ドレスを脱いでそう叫んで私は職員室へと向かった。

職員室に着き、ノックして入ろうとすると隣の教育相談室の前に置いてある上靴2つのスリッパが目に入った。

名前を見ると上靴には森田と書いてある。
この色は一年生だし、海斗だろう。

隣にあるのは1-Aの担任の先生のスリッパだ。

放課後に何の話だろう。
気になってちょっと、耳をすませてみた。

あの時、やめとけばよかったのかな。

私にはわからない。

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