(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
〜海斗 side〜

バタンッ

力強く力を入れてたくさんの荷物が乗ったトランクを閉めた。

目の前の家を見つめる。

思い出を深く思い出しながら小さくありがとうと呟いて、後部座席に乗り込んだ。

「じゃあ行くぞ?」

「ああ。」

親父の問いに短く返事をして、目をつぶった。

考えるのは劇のことだけ。

失敗せずにちゃんと出来たかそれだけが気がかりだった。

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