(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「ごめんね。あんなことしか言えなくて。
だからさ、私、今から正直に自分の気持ち言うから!」




「私、海斗に出会えてなかったら、今頃どうなってたかわからない。
一人ぼっちでにいてばかりだったかもしれない。
海斗に出会えたから私にはこんなにも友達がいる!
本当にありがとう。
それから、好きだって言って困らせてごめん。
でも、私今でもあんたのこと好きだから。
諦めきれないし。
絶対また会えるって信じてる。
プロサッカー選手になって私にサイン書いてくれるの楽しみにしてるから。
どんなに遠くにいても応援してるから。
頑張れよ。
私も頑張るから」



最後は涙を拭って笑った。
辛そうな笑顔で。



俺も涙が出そうになったけど必死に堪えて言った。



「葉月!みんな!ありがとう!
俺、お前らのこと絶対忘れねえから。
また戻ってくる。
サンキューな。」



最高の笑顔で終われたかわからない。
だけど、これでいい。



あいつらから背を向けた途端涙が噴き出してきた。



「ははっ。」



「海斗ーっ!こっち向けえー‼︎」



無理に笑わせようとしているのか佐田が叫んでくる。



俺は振り向かず後ろに向かって大きくピースをした。



〜海斗 side end〜
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