(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜

「何度言えばわかるんだ⁉︎お前は有名な私立中学に合格しなきゃいけないんだ。
友達との馴れ合いなんて必要ない！
勉強しろ！
あんな庶民に負けるな！」



毎日毎日私は体と心に傷を負っていった。



もう嫌だ。
私はお父さんの操り人形じゃない。



唇を切れそうなくらいぎゅっと噛んでお父さんを睨みつけた。
私が何を言われても守ってくれない弱いお母さんも。


「何だ、その目は。文句でもあるのか？」



「…大ありだよ！
いつまで操り人形になっとけばいいわけ？
私はあんたらの人形じゃねぇんだよ！
もう嫌だ！こんな家に生まれたくなんてなかった！
勉強なんて習い事なんてどうだっていい！私は普通に生きたい！」


「なんだと…⁉︎その口の聞き方はなんだ！これまで誰が育ててやったと思ってんだ？」


「うるさい！
子供は親のいいなりにならなきゃいけないなんて法律ないじゃない！
なんの権利があって私を縛り付けるの？」


「葉月…。もうやめなさい。」



お母さんがオロオロしながら私の肩に手を置いた。



「さわんないで！私はお母さんみたいな弱虫が一番嫌い！」



そう怒鳴るとお母さんは腕をひっこめて泣き始めた。



そのまま私は家を飛び出した。