(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
いつのまにか深い眠りについていた。




それに気づいたのは次の日の朝。



別に、眩しい朝日や小鳥のさえずりに起こされたわけでもなく。



いつものように、甲高くなる目覚まし時計に嫌々ながらも起こされた。



「んーーぁ!」




大きく背伸びをする。


ベッドから這い出し、そのまま寝たせいでシワシワになっていた制服を直し、髪をとかして、バッグを持ち一階におりた。


「おはよう」



一応軽く挨拶するが、全員無視。



そこまでする必要ある?



もう慣れたけどさ。




私は無言で席に着き、用意されていた朝ごはんを食べた。
ご飯が用意されてるだけマシなのかもしれない。




昼は給食だけど。




さっさと食べ終わり、立ち上がった。




そろそろ行こうかと席を立つと、お父さんに呼び止められた。




「中間テストは何位だった?」




結果見せなかったっけ…。



「1位」



「あいつには負けなかったな?」



あいつってのは海斗のこと。




「うん。じゃあ私、行くから。行ってきます」




その声には、もう応じないお父さん。




私はドアをキイッと鳴らして開けて、出て行った。


< 43 / 274 >

この作品をシェア

pagetop