(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
このとてつもなくウザい男の名前は「森田海斗」。


小学生の時、こいつが転校してきてからいわゆる「犬猿の仲」ってやつをやってる。


何故か一度もクラスが離れず、
何故かいつだって席が隣同士か、前後ろで、


森田、森山で出席番号もいつだって前後ろで。


ここまできたら普通は運命か、なんて乙女チックな妄想をしてしまうはず。


悔しいことに、実際森田海斗は漫画の中に出てくるようなヒーローキャラだ。


認めたくもないけど、顔良し、学力よし、運動神経よし、と三拍子揃った嫌味な男。


そんなヤツとの運命を信じないというか信じたくないわけはヤツの性格の悪さだ。



これまでかっていうくらい捻くれてる。
きっとヤツはまだお母さんのお腹の中にいた時、何かしら事故があったんだろう。


昔から私に突っかかってくるし


喧嘩すれば口喧嘩なんて可愛いもんじゃない。


殴り合いの喧嘩を吹っかけてくるのだ。


いやまあ時々は私が先に手を出したりするんだけども。


うん、全部私からなんだけど。


プライドの高い私は男だろうと誰にも負けたくはなかったため、何度も先生の厄介になった。


今じゃあ、その光景は見慣れたものとなり、また痴話喧嘩などとぼやかれているけども。


流石にもう中学生。


私は彼氏とかも作って理想の中学生活を送りたいのだ。


ってことで大人になってヤツは無視してやる。









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