(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
部員はもちろん、お父さんも驚いた表情で私を見ている。



久しぶりだもんね。



こんなに怒りを表すのは。



肩を激しく上下に動かす。



一気に息を吐き出して、気持ち悪くなってきた。




「ハアッハアッハアッハアッ…。」




とうとう倒れこみそうになった私の体を支えたのは海斗だった。




「おじさん…。もうこいつを見えない鎖で縛り付けんのはやめてください。
こいつはあんたに認めてもらえるためにずっと頑張ってた。
だけど、どんなに頑張っても、できないときはぶん殴られて。
自由に過ごしたら空気のように扱われて…。
もう解放してやれよ。
いい加減こいつが可哀想だ。」




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