転入生は超最強魔法使い⁉︎
尚side




晄は何を思いついたんだろう?



そんで、ミユのあの時の瞳は何だったんだ
結吏愛を心配して揺れ動いたのか、
敵の事でまさか…いや、それは考えないようにしよう





はぁーーーーーー、と大きくため息をつくとカナトが部屋に入ってきた




「大丈夫?」


「ああ、晄が強制睡眠で眠らせたみたいだ」



そう言うと少し驚いた顔をした


「ほぇ〜、強制睡眠ねぇ」




なんで驚いた顔をしてるんだ??
お、俺も一応使えるぞ…?



俺の心を読んだのか、ムッと嫌そうな顔をして


「あのねぇ、僕がびっくりしたのは強制睡眠を使えることじゃないから。その魔法を使おうと思ったことにたーいーしーて!びっくりしたの。わかる?だって普通は痛みを感じさせないような魔法をかけたり回復させたりするでしょ?」



あ、そうか
確かに俺も強制睡眠を使おうとは思わないで
回復させていただろう
だけど…次々と痛みが襲ってくるものに回復の魔法をかけたってキリがないのか
それを分かっていて晄は強制睡眠を選んだんだな


さすが…



「あ、あのさぁ、俺の…思い違いだといいんだけど…」


「思い違いなんかじゃないよ、尚、今魔族が人間界へミユや結吏愛を狙って来るんじゃないかって考えてるんでしょ?」




あの、当たりです。
今のも読んだのか?



「尚の心を読むほど僕は暇じゃない。みんな同じ考えだよ。尚も、僕も、晄も、結吏愛も、もちろんミユも」



そうか
そう、だよな…


「そんな不安な顔しなくても今すぐに来るわけじゃないし大丈夫、大丈夫〜」



いつものようににっこりと笑って言った
余裕だな…
戦いの経験が豊富なだけあって慣れてるのもあるんだろうなぁー




もっと、もっと強くなりたい


だからその為にもっと頑張らねぇと




「僕が…手伝ってあげよっか?」


さっきの笑顔とは違ったニヤリとした顔でカナトが近づいてきた


「僕なら強制的にでも尚の魔力を引き出すことが出来るよ」



この手をとればイエスって事で今から始めるけど?と、そう言って手を俺の目の前へ伸ばした



どうする?
今まで俺はずっと努力して自分の力を高めてきた
体力もつけた
筋力も、魔力だって


だけどこの目の前にいるヤツはすぐに俺の魔力を引き出すことが出来るという…



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