転入生は超最強魔法使い⁉︎
ミユside




『ミユ、結吏愛は寝ているようだ』


「…そう」



どうして私を狙う魔力ではなく、結吏愛なの?


結吏愛を狙うなら結吏愛の事を知っている人、あるいは…結吏愛がミューズの子孫だということを知っている人のはず

前者の確率が高いわよね



「サタン、どうして結吏愛だったんだろうね」



『さぁ?そんな事は今考えるべきではない。今は魔族が来た時どうするかだけを考えればいいだろう』


そう、かな

私は…変わってしまった
ここへ来てたくさんの人と関わり、授業は魔法の授業を少ししか取っていなかったけど、人間というのはカナトが考えていたような醜い生き物ではなかった
それをカナトも少しずつ理解してきている


だけどそれが弱さを生み出した
周りの人々の事を考えるあまり私の明日の生存率がどんどん下がってきている


ここれ来る前は100%に限りなく近かった



「サタン、私凄いね、他の人を思いやってる。訓練では目の前にいる相手をどれだけ速く完璧に倒せるかしか考えていなかったのに…」



『今は戦闘練習でどれだけ傷付けずに倒せるかを考えてる、って?お前、馬鹿だな。俺はお前の使い魔でいること初めて恥だと思ったぞ』



「んなっ…!」



『相手を優しく倒す事が凄いこと?笑わせるんじゃない。それは自分より遥かに強い敵に会ったとき隙を突かれて殺されてしまうリスクが高まるということ、今思い出したとは言わせないぞ。お前なら分かっていると思っていたが失望した』




思わず息をのむ
サタンが…
こんな事を言うなんて



そのままサタンは消え、どこかへ行ってしまった



分からない
どうすればいいのか

ファンタジア学園から出たとしても結吏愛や尚、晄が狙われる




私はあのまま…


魔王の兵器になっていれば良かったの?




ミユside END
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