ユメコイ- 短編集 -
「河奈さん、今日はとりあえずここまでやってみよっか。」
「はい」
そうやっていつも優しく丁寧に教えてくれる。
はじめてのアルバイトで不安だったけど
気づけばいつも黒川さんに会いに行くためにバイトに行ってた。
きっとそんなこと、黒川さんは知らないんだろうけど、、
そんなある日、
黒川さんから意外な言葉がでた。
「ねぇ、河奈さんさぁ、俺のこと仕事中見過ぎじゃない?惚れてるかんじ?」
そんな図星な事言われたのも、それを真顔で言われたのも生まれてはじめてだった。
わたし今、顔赤くない?大丈夫かな
「え、そ、そんな事あるわけないじゃないですか。好きな人いますもん」
なんて、言い方でしか返すことができなかった。