引き立て役よさようなら(番外編追加)
「・・・・達央さん今とても忙しいから悩んだんだけど・・
黙っているときっと怒るだろうなーって・・だから・・・
私どうしたらいいのかもうわからなくて・・・」
「それっていつ?」
「はい?」
「Wデートいいじゃん。」
達央の返事があまりにも意外でまたも固まる。
「おーい。優花聞いてる?」
「あっ!聞いてます。ってかわかってますか?桜沢さんと一緒に
食事するんですよ?いいんですか?」

「わかってるって。ちょうどいいじゃん。この際はっきりさせるいい機会だ」
一体どうはっきりさせるのかと優花は考えたが
今の優花の頭ではまともな答えが出そうにないのですぐに考えるのはやめた。

それから優花は達央の都合の良い日を教えてもらった。
といっても2日ぐらいしかななかった。
やはりとても忙しいのが窺える。

ただ、達央の都合のいい日が桜沢の都合の良い日と合えばの話だ。
桜沢も医者で夜勤があるだろうし・・・
優花はこの話が都合がつかなくおじゃんになればいいと心底思った。

「ところで・・・優花は元気?」
達央の優しい声にさっきまでのモヤモヤはどこへやら・・・だが
「さっきまでは元気じゃなかったかも・・」
優花が思いっきり悩んでる姿が想像できたのか電話越しから
達央の笑い声が聞こえる。
「今・・・何してるんですか?」
「今・・・レコーディングの準備…スタジオでみんなとアレンジの調整してる。」
なんとなくざわざわした感じがしたのは他のメンバーも近くにいたと納得した。

やっぱり忙しかったんだ。
そう思うと申し訳ない気持ちになる。

「忙しいのにごめんなさい。」
「大丈夫。いつ、優花から電話が来てもいい様に最近は肩見離さずってやつ?
おかげで久しぶりに優花の声が聞けて・・・うれしかったよ」
「・・・私も声を聞けて良かった。レコーディングがんばってください。」
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