引き立て役よさようなら(番外編追加)
「あーー!達・・・ここにいたのかよ!」
スタジオの入り口でがっくりと肩を落としながら尚也は達央の座ってる
ソファーの横に腰掛けた。
達央は真剣な顔でポータブルゲームで遊んでいた。
「おう!昨日は悪かったな。勝手に抜けて・・・」
一応謝罪の気持ちはあるんだと思ったが、ゲームを辞める気はないらしい。
尚也は大きなため息をついた。
「あれからさ~お前がいないのは何でだ!ってレコード会社のおっさんが
うるさくってさ・・大変だったんだぞ。お前は理由言わないし・・・」
「うん・・・・」
「で?なんでいなくなったのかな?達央くん」
達央はゲームを操作する手を止めず画面を真剣に見つめながら
「気になる女の人がいたから一緒に酒飲んで・・・・口説いていた」
尚也は目を見開き固まっていた。
達央は尚也の事など気にもせずゲームを続けていた
「・・・・達が女の子を口説いた?」
独り言のようにぶつぶつと呟く尚也の隣で
「やった!討伐成功!」
ガッツポーズの達央・・・・
達央と尚也は幼馴染でflybyのメンバーだ。
誰よりも達央の事を知っている尚也だからこそ達央が自ら
女の人を口説いたなんて事を言ったもんだからその驚きは半端なかった。
凄いイケメンではないがカリスマ性のある達央には常に女の人がいたが
尚也が知る限り、達央から女の人を口説いた事は一度もなかった。
「で?どんなのだよ、お前が口説いた女って」
尚也の中ではもの凄いレベルの高い女だと思った様だったが
達央から出た言葉は尚也の予想を大きく裏切った。
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