引き立て役よさようなら(番外編追加)
今回は全国8か所。そのうち東京、名古屋、大阪は2daysだ。
セットリストも2daysの場合のみ2パターン用意した。

歌う曲数はかなり多くなる。
なのでセットリストを考えるだけでかなり話し合いをした。
そして迎えたリハーサル初日。
達央は誰よりも早くスタジオに入ると
ライブでの大きな流れを確認したりギターのチューニングをしていた。

するとマネージャーの横田が入って来た。
「達おはよう」
「あ!よこっちおはよ」
横田はflybyをデビュー当時から陰で支えたflybyには
なくてはならない、もう一人のメンバーの様な存在だ。
達央より6つ年上の38歳。
だが最近はflyby意外のバンドも担当していて忙しい様だ。

「達・・・実はさ・・・お前に会わせたいやつらがいるんだよ。」
達央は横田とは目線を合わせずギターのチューニングをしていた。
「奴ら・・って言うくらいだからヤローなんだよね」
「先月、うちでデビューしたfellow(フェロー)ってバンドなんだけど
・・・・お前自分以外の曲ってあんま聞かないから知らんはな・・」
「知らない・・・それがどうしたの?」
チューニングが終わるとアルペジオを弾きながら横田の話を聞いていた。
「flybyのライブリハの見学がしたいんだとさ。・・・だめ?」
この横田と言う男は時々何を考えているのがわからない時がある。
今回もそうだ。
正直あまり他人にライブリハの様子は見せたくない。
そのことは横田も重々わかっているはずだ。
だが何か考えがあっての事だとわかっているから
「どうせ俺が嫌だって言っても、よこっちは連れてくるんでしょ。
勝手にすれば」
思った様な反応に横田も苦笑いした。

だったら・・・達央も優花を連れてこようかな・・なんて
考えてしまっていた。
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