引き立て役よさようなら（番外編追加）

久しぶりの笑顔

「きれい・・・・」
気分転換にドライブにでも行こうと言われ優花は達央の運転で
海に来ていた。
車の免許を持っていないし、泳げるわけでもないので
海を見る機会がほとんどなかった。

優花の喜ぶ顔を見て達央はほんの少しだけホッとした。

途中、優花のスマホに果絵からメールが届いた。
『こっちは今のところ何も変化ないから安心して』と・・・

海水浴の時期はとうに過ぎていたため
海岸には優花たちしかいなかった。

「海なんて本当に何年振りだろう」
「え？達央さんも久しぶりなんですか?」
不思議そうな顔で達央の顔をみると
「え？俺って海のイメージじゃないでしょ～～どちらかというと
インドアでゲーマーじゃね？」
「・・・あっ・・そうかも・・・でも・・曲作りに煮詰まった時
に一人で海を眺めてリセットしそうに見えるかも」
優花は海水が足にかからない距離から楽しそうに海岸沿いを歩きだした。
こんなことで優花の気持ちが全てすっきりする訳ではないのは
わかっているけど優花の久しぶりの笑顔に達央も笑顔をもらった。