引き立て役よさようなら（番外編追加）

「このままだとあの外科医に優花を奪われても文句言えないわ」
「え？」
優花は焦った・・・まさか別れるとか言いだすのでは？
そして握っている手を強く握りしめた。
達央は強く握られた手を一度話すと優花と向き合うと
再び優花の手をとった。
「大丈夫。そう易々とあの外科医に優花を引き渡したりなんか
しないよ。・・・・だけど・・・」
「だけど？」
「・・・・この状況を吉と考えないとなーって思った。」
優花には達央の言っている意味がわからなかった。
スクープされていろいろと書き込みされて
挙句、桜沢さんとばったり会っていろいろ言われちゃったのに
それのどこを吉を考えるのだろう。
首をかしげる優花に達央は珍しく口角を思いっきり引きあげ
ニカッと笑うと。
車のロックを解除した。


「とりあえず帰ろう？・・・また腹減ってきた」
「え？・・・あっ・・うん」
よくわからないが優花は返事をした。
先に優花を助手席に座らせると小走りで運転席側に戻りドアを開け
乗り込む。
すぐにシートベルトをすると
車がゆっくり動きだした。
「・・・・外科医に借りが出来たな・・・」
そのつぶやきはラジオの音でかき消されたが