引き立て役よさようなら(番外編追加)
あまりのしつこさに優花もネタがつきた頃

「美由紀~。あんたいつまでこんなとこにいるのよ。
休憩の交代が出来ないって島田ちゃん達ぶーぶー言ってたわよ」
果絵が助けてくれた。
美由紀は自分の時計を見ると
ヤバい!と言いながら嵐の様に去っていった。

優花のホッとした様子に果絵がクスッと笑った。
「あんな大物の恋人やってるのに相変わらずね。まっ・・そんなとこが
 あの人にはいいのかもしれないんだけど・・・・ところで横田さん何だって?」
「え?来たの知ってたの?」
驚く優花に果絵は
「お詫びに来たのよ。その節はご迷惑おかけしましたってね。」

あのスキャンダルから随分経っていてすっかり忘れていたのだ。
果絵は優花が大事に抱えてた茶封筒をみた
「それ・・・横田さんから?」
優花は黙って頷いた。
「何かCDみたい・・・それと・・・来週の水曜日迎えに来るって
横田さんが言ってた」
果絵はニヤリと笑った。
「そうか・・・それであんなこと言ったんだ」
呟くように言う果絵に優花がどうしたのかと尋ねたが果絵はそれ以上
何も言わず手をヒラヒラさせながら持ち場へ戻った。

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