引き立て役よさようなら(番外編追加)
久しぶりのキスに優花は安堵感でいっぱいになった。
会えない間、浮気の心配はしなかったものの
近くにいない、触れられない事への寂しさがあったからだ。

もっとはっきり言っちゃえば
女だって大好きな人との肌の触れ合いがないのは
寂しい。触れあっているから絶対安心するって訳ではないのだけれど
人間だものひと肌が恋しくなる事は当たり前であって
優花も例外ではなかった。
それは達央も同じだった。

達央のキスは優花の存在を確かめるように
唇から始まり頬や鼻、おでこと・・・キス出来る場所を求めている
様だった。
「達央さん・・・子犬みたい」
うれしさとくすぐったさが入り混じった様なキスに思わず
達央を子犬と言ってしまった。
「え?俺が子犬だって?・・・大丈夫そのうち獣になるから」
いつもならそんな事を言う達央に顔を真っ赤にする優花だったが
今日は違っていた。
「獣でも・・・いいよ」
ぽろっと出た言葉を達央が聞き逃す訳がなかった。
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