引き立て役よさようなら(番外編追加)
デビュー当時はメンバーと数人のスタッフと横田だけで店も広々としていたのだが
人気が出れば関わるスタッフも増えて、今では座るのがやっとといった状態だが
それでも場所を変えるつもりはなかった。
ここに来ると初心に戻れる・・・メンバー4人の考えでもあった。

もちろん優花はここが初めて。
何度か来れるチャンスはあったのだが達央が打ち上げよりも
優花といる事を選んだため今回が初となった。

みんな和気あいあいとライブの成功を喜んでいた。
「優花ちゃん」
声をかけてきたのはマネージャーの横田だった。
「今日はなんか予定外の事があって・・・悪かったね」
予定外というのはメンバーやスタッフのサプライズのことだった。
だが優花は首を横に振ると
「びっくりしました。完全に顔も出ちゃったし・・でも逆にすっきりした部分も
あるので結果的には凄く素敵なサプライズだったんですよ。」
優花の言葉に横田は安心した。
「実は・・・あのアイデアは唯と尚也だったんだよね」
何となく納得できた。
あの2人なら考えてもおかしくないと・・・・
「ただね・・・恐らく今頃ネットでは凄い事になってると思うよ。
 一部のマスコミも動いちゃうかもだけど・・・・」
心配そうな表情の横田とは正反対で優花は笑顔のまま
「大丈夫です。彼が・・・達央さんがちゃんと守ってくれるし
 今日のライブでflybyのファンの方々からあんなに祝福してもらえたんだから
 心強いです。なので私は大丈夫ですよ。」
優花の顔はとてもイキイキしていた。
< 304 / 320 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop