引き立て役よさようなら(番外編追加)

仕事が終わると美由紀から教えてもらった場所へと向かった。
今日はカジュアルなイタリアンレストランらしい。
医者との合コンだからもっと敷居の高い場所でやるかと思ったが
気軽に入れるレストランで優花はホッとした。
とにかく2時間くらい我慢していれば終わるだろうし
その間はイタリアンを堪能しようと気持ちを切り替えた。
店に入るといつものように既に合コンは始まっており、
美由紀の横は優花の指定席化していた。
勝手に始まってるのはいいが
毎回の事だが「遅くなりました」と言って席に着く時に一斉に視線が集まる。
それが一番嫌だった。
優花は誰とも視線を合わせないようにして席に着く。
お約束の様に美由紀から
「優花~なに飲む?」
と聞かれ
マニュアルの様にビールをお願いした。
「もう一回乾杯しましょうか~」
多少の気遣いかビールが届くと美由紀が作った声でみんなに乾杯を促した。
面倒臭いと思いながらも乾杯をし、
乾杯の後はいつものように運ばれてくる料理を誰よりも
食べて食べて食べまくった。
隣の美由紀の気合いっぷりも凄かった。
喋り方、ファッション、ヘアメイク・・
どれをとっても気合いの塊の様だった。
確か美由紀は今日休みだった。
きっと今日の合コンのために頑張ったのだとある意味感心していた。
優花はと言えば合コンに参加する気がさらさらなさそうな服装で
美由紀のいい引き立て役になっているようだった。
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