引き立て役よさようなら（番外編追加）
1カ月半ぶりの再会だった。
「今晩は・・・久しぶ・・」
言葉は最後まで言えなかった。
いきなり達央に抱きしめられたからだ。
「あっ・・・」
一瞬何が起こったのか優花にはわからなかった。
だが、1カ月半ぶりに会えた達央に徐々に
うれしい気持ちがこみ上げ、優花は抵抗する事もなく達央の
胸に顔を埋めた。
うれしい気持ちは達央も同じだった。
優花の場合は、会えなくてもｆｌｙｂｙのＰＶや動画などを見て
何とか寂しさを紛らわすことは出来た。
だが達央には何もなかった。
だから本当は、普通にしよう、普通に・・・そう思っていたのに
優花の顔を見たら抱きしめずにはいられなかった。
どのくらい抱き合っていたのだろうか・・・
ふと我に返った優花はここが玄関先だという事に気づき顔を上げた。
「あ・・あの・・達央さん？ここ玄関なんだけど・・・」
だが達央は口角を上げ
「知ってるよ」そういうと後ろ手で玄関のドアを閉め鍵をかけた。
「もうちょっとこうさせて・・・」
達央の囁く声に優花もその言葉を受け入れた。

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