引き立て役よさようなら(番外編追加)

好きに理由はありません・・・・達央視点&優花視点

今まで自分から触れたいと思った事はなかった。
何となくその場の流れで抱いたことはあっても
心底抱きたいと思った女は正直いなかった。
本気で人を好きになった事がなかったからかもしれない。

それなのに・・・
俺は今、本当に優花を抱きたくてたまらない。
変わった出会いだった。
あの時は本当に興味というかおもしろさの方が勝っていたと思う。

それがどうした・・・
こんなにも好きになるなんて・・・
俺が一番驚いている。
しかも理由を述べよといわれても
すぐに出てくる言葉がない。
わかっている事は優花が好きで堪らないってことだけ。

とにかく俺はもう優花の事になると
flybyの大野達央ではなくなる。

本当はもっとめちゃくちゃにしたい。
俺の思いをぶつけたらきっと優花は壊れてしまうかもしれない。
だけど・・・ごめん。

壊したいくらい君が好きなんだ
だから・・・・

*************************************

優花の潤んだ目をみたら本音が出てしまった。
「俺さ・・・本当に我慢したんだよ。わかる?」
「うん」
「昨日だって、本当はもっともっと触りたかったよ」
「うん」
優花はただ頷くことしかできなかった。
余裕がないのだ。
「この1カ月半、ずっと・・ずっとこうやって抱きしめて
たくさん・・たくさんキスしたかったんだよ。・・・わかってる?」
「うん」
啄ばむようなキスの間に交わされる会話はとても甘く
優花の目は次第に潤んできた。
「今日は優花に拒否権ないから・・・」
「え?拒否権って・・」
「俺のまだ知らない優花をたくさん見たいんだ」
そういうとさっきとは比べ物にならないキスが落ちてきた。
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