私がお嬢様をやめる時

「2人は
私が知らないと思ってたみたいだけど
わかってたよ。

今までの彼氏がパパのせいで
別れさせられてたこと。」


「じゃあなんで何も言わなかったの？
明らかに理不尽なやり方じゃない…」


玲奈に言われて清美は軽く頷く。


「確かに理不尽だった。
でもね、それでも
乗り越えてくれる人じゃないと
ダメだと思ったの。

パパに立ち向かえるような人じゃないと
いざって時守ってもらえないもん。

米村さんは私と交際するって決めた時
すぐにパパに会いに来たの。」


「さすがに教授と生徒という
ご法度だからね。
いつか清美のご両親の耳に入ってしまうくらいなら
自分から乗り込んで
付き合いを認めてもらおうと
思ったんだ。」


教授が照れながら話す。


「お父さん怒ったでしょ？」


「それがね
男らしくて気に入った！！って…」


清美が嬉しそうに言った。