影踏み鬼と鋼鉄の檻
第一歩~開始の鐘~
『おーい!祝ぇ~!遊ぼ!』

美夜が家の前の道路で叫んでいる。
どうやら今日も暇らしい。

僕も暇か、と聞かれたらNOとは言えないし、気だるい体を起こし支度を始めた。

......今日も、晴れか。

いい加減このうだる様な暑さに嫌気が差していた。

まだ5月だというのに。
夕方は特に暑い。それに影が長く伸びて気味が悪い。

『......地球温暖化が進んでるんだな』

普段はそんなことに目もくれぬ僕だが、最近は真面目に考え始めていた。

『祝ったらぁ〜!!早く早く!!!』


『はいはいっとぉ......今行くよ...』

僕は暑い空気に肌を触れさせていた。
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