先輩と私
「でもさーちょっと心配」


『え?』


昼休み、食堂でえりと敦君と3人でご飯を食べる。



「あーそれ俺も分かる!」


敦君までもがカレーを頬張りながら同意してきた。

てゆーかでこに米ついてるよ?
どーやったらそんなとこに着くんだよ。



えりが敦君のでこに着いた米を取りながら「だってさー」と続けた。


「ゆずちょっと抜けてるとこあるしねー」


『えー?』


「だって前のバイト先でも最初は失敗ばっかりだって落ちてたし、絶対ゆずに気がある男が近づいてたのに気付いてなかったし」



「あーあの男ね!あいつ見てるだけで分かったよなー」



えりと敦がぎゃあぎゃあ言ってるけど、全然覚えがない。


「ゆずは自分の事になると鈍いんだからなー」


「かっしーはある意味男の敵だよ」

敦君はあたしの事を柏木だから“かっしー”と呼ぶ。



『何それ…』


あたしは少し膨れてみせた。


敦君とえりは慌てて謝る。



「とりあえずさ!今日初日頑張ってね!」


『うん』


あたしはお弁当のエビフライを頬張りながら頷いた。
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