先輩と私
それだけじゃって……。


でも何となく分かる。

はたから見たらそう思うんだろうなってゆうのは。
でも、それ以上にあたしにしか感じない部分がある訳で。



『それ以上の展開なんて…ある訳ない』


「何でそこまで言い切れるの?」


えりは不満そうな顔で見てきた。
でもあたしの目線は外へ向く。



『何となく分かるの。態度とか空気とか、……恋愛対象とは見られてない。だいたいあたしも見てないしね』


チーズケーキの最後の一口を口に入れた。


うん。美味しかった。




無言のえりをあたしはチラッと見ると悲しそうな目で見ていた。



「……もう、本当に自分からは好きになったりしないの?」



『……うん。恋愛をしない訳じゃない。恋をしないって決めただけ!』


あたしはなるべく明るく言ってみたけど、えりの顔はそのままだった。


そして、

「もう!高校生が恋をしない発言なんかしちゃって!!若いんだからもっといきあたりばったりな生き方してみなよね!」


えりは残っていたケーキを全て口に入れ“あー美味しかった!”とニッコリ笑った。


えりのこおゆう所好き。


ありがとうえり。



二人でアイスティーを飲みながら後は笑い話をしたりと楽しい時間を過ごした。
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