先輩と私
「おっつかれ〜」


『お疲れ様です』



二人で慣れたようにバイクに跨がる。


「じゃあ行きますかぁ」


バイクはゆっくり走り出した。


今日もたわいのない話をしながら帰る。


今日は暇だったとか、店長が奥さんとケンカしたとか、あの人はあぁだとか、今日も暑いだとか。


そんなくだらない事ばかりだけど、あたしは楽しくて笑顔が自然と出て来た。



「ゆーちゃん」


『はい?』

あたしは背中からヒョイッと顔を出す。


新先輩はあたしの顔をじーっと見るとニッと笑った。


『え…、え?何ですか?』

訳が分からずあたしは新先輩の顔を覗き込む。
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