先輩と私
基本あたしはぶりっ子とか男の前では全く態度が変わる女は嫌い。


でも…あたし自身結構自分で分かるくらい先輩の前では女の子!!って感じになってる気がする。



気持ち悪……。

でもなっちゃうんだよね。



「ほら、行くべ!」


先輩はバイクにまたがり後ろの席をポンッと叩いた。

それにならっていつものように乗る。

すっかり定着した先輩の後ろ。
今更ながら誰にも譲りたくないと思った。


走り出したバイクの風が心地良くて、暫くの間目を閉じ先輩の背中におでこをつけた。


見知らぬ道を走り抜け丘の上にある民家を通り過ぎどんどん登って行く。




どこ行くんだろ…。


バイト先から1時間弱で行き着いた場所。


『ここ……』

あたしはバイクから降りる。
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