おにぎり屋本舗 うらら
梢に座りなさいと言われる。
小泉はコートを脱いで、カウンターテーブルに向かった。
涙を収めた後は、うららは張り切って小泉の食事を用意した。
テーブルに並べられたのは、おにぎり5個に、毛ガニの味噌汁と漬物。
それを見て、横山が笑う。
「5個も食えないだろ…
サービス過剰だなぁ。
味噌汁の具まで豪華。俺らと違う」
皆が笑っていた。
うららだけは恥ずかしそうに、頬をピンクに染めていた。
和やかな食事が終わり、うららは4人分のお茶を入れている。
小泉がうららを呼んだ。
「こっちに来い。話しがある。隣に座れ」
うららは元気に返事をして、お茶を出してから隣に座った。