おにぎり屋本舗 うらら
梢に言われ、うららはやっとその用紙の意味を知る。
驚いて、たっぷり20秒固まってから、
隣に座る小泉を、恐る恐る見た。
「これ…これって…婚姻届って…
え?え? 私… 結婚するんですか?小泉さんと?」
SMRの3人は、ニヤニヤしながら2人を見ている。
昨夜の会議で話し合い、うららにとってそれがベストだと結論づけたのだ。
小泉は真顔で言う。
「お前を、俺の管理下に置くためだ。
何だ、その顔は? 俺じゃ不満か?
嫌なら、別の手を考えるが…」
うららの驚きは継続中。
口を開けて、目を見開き、
素直に喜べないほど驚いていた。
小泉は彼女の手から婚姻届を抜き取る。
うららが不満ならと、
破り捨てようとした。
うららが慌てた。
婚姻届を奪い返し、ギュッとシワになるほど抱きしめた。
「嫌じゃないです!不満なんてないです!
あ、あ、あの…あの…
よろしくお願いします!」