レッスンはアフターで

順一のくそヤロウ！ますます腹が立ってきた。
俺に嘘などつきやがって！


「はぁ。どうやら順一は、俺にどうしてもお前と話をさせたかったみたいだな。嘘つくし、謝れって言うし」


面倒くせーな。


俺の気持ちが筒抜けなんだろう。女の顔が急に変わった。


「何よそれ。謝れって言われたから後々面倒くさいから謝ったって？子供じゃあるまいし、あんたの意思はない訳？」


女の一瞬だけ丁寧だった口調が、また敵対心剥き出しの口調に戻っている。


相当、怒らせたらしい。


「しょうがないだろ、面倒くさいこと嫌いなんだ。だいたい、俺はお前が『YAMATO』の社員だって知らなかったんだ。いつものように、見て呉れに騙されて寄ってくる女かと思うのが普通だ」


「知らなかったって何？私、ちゃんと最初に挨拶したわよ！綾香の同期だって！聞いてなかったの？」


「いや。聞いてはいたが、順一の女が『YAMATO』だってこと知らね」