レッスンはアフターで
イケメンは何を着ていても似合ってしまうから嫌だ。


見るつもりなくてもつい目で追ってしまったじゃない!


視線を感じたのか柚木がこちらを見た。


口角をあげてニヤリと笑う。


あぁ、弱味を握られた。


そんな気分にさせられる。不覚にも見とれていたとバレたなんて。


「まずは、ジムの方から説明させて……河瀬さん?大丈夫です……か?あぁ、マネージャーですね。皆さん、目の保養してらっしゃいますね。私なんかは見飽きましたけど」


「いえ、私は、違っ」


何を慌てて否定しているのだろう。まあ、イケメンでも毎日見てたら飽きるとは思うけど、突っ込めない。


慣れているのか柚木の話はそこでとぎれ、ジムの利用方法を説明された。


「質問有りますか?」


「いえ、大丈夫です」


「へ!?」


目を丸くした川北さん。質問しなくちゃダメなの?同じ顔を返すと、ハッとした後、ニコッと微笑まれた。

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