純恋
「えっ、中学校近かったんだね」
「びっくりだよ〜」
「3年間よろしくね」
「こちらこそ」
「知ってる人同じクラスで安心した〜」
「ほんとね!よかったよー」
新しい学校
新しい教室
新しいメンバー
そう、俺たちは高校生になったんだ
いろんな声が飛び交う中
寝不足の俺は自分の新しい席で爆睡していた
ばんっ
「…ってぇ~」
大きい音を出してまで叩かれた背中を
さすりながら顔を上げる
「五月~クラス離れちゃったね」
「お前かよ夏海起こすなよ」
五月とは俺、佐藤五月
そしてこの暴力女は園部夏海