幸せの花が咲く町で
◆優一
治らない傷
*
「小太郎…ママは帰って来たんじゃないのか?」
「うん、ママはおばちゃんとお話があるから、DVDでも見ときなさいって。」
小太郎はお気に入りのゴーヤーマンを見ながら、僕にそう教えてくれた。
ずいぶん眠っていたせいか、少し気分が良くなっていた。
なっちゃんに簡単なものなら作ってやれそうな気がして、部屋を出たら、リビングのテレビの前に小太郎の姿があった。
「そっか…
じゃあ、ママのごはんもおばちゃんが作ってくれたんだな?」
「うん、今日は二人で食べるんだって。」
小太郎は、テレビから目を離さずそう言った。
小さな子供はテレビを見ながら返事はなかなか出来ないのに、小太郎はすごいと、なっちゃんがよく言うけど、本当にそうだ。
なっちゃんのごはんも心配なさそうだし、今は降りていかない方が良さそうだ。
少しお腹はすいてるけれど、もうしばらく我慢するしかない。
(それにしても、何の話をしているんだろう?
一緒にごはんを食べるなんて、仲良くなったってことなのかな?)
緑色でぶつぶつのヒーローが悪者をやっつける様を、ぼんやりと見ているうちに、下で物音がした。
どうやら、篠宮さんが帰るみたいだ。
「じゃあ、また明日ね!」
なっちゃんのそんな声が聞こえたので、僕は下へ降りていった。
「小太郎…ママは帰って来たんじゃないのか?」
「うん、ママはおばちゃんとお話があるから、DVDでも見ときなさいって。」
小太郎はお気に入りのゴーヤーマンを見ながら、僕にそう教えてくれた。
ずいぶん眠っていたせいか、少し気分が良くなっていた。
なっちゃんに簡単なものなら作ってやれそうな気がして、部屋を出たら、リビングのテレビの前に小太郎の姿があった。
「そっか…
じゃあ、ママのごはんもおばちゃんが作ってくれたんだな?」
「うん、今日は二人で食べるんだって。」
小太郎は、テレビから目を離さずそう言った。
小さな子供はテレビを見ながら返事はなかなか出来ないのに、小太郎はすごいと、なっちゃんがよく言うけど、本当にそうだ。
なっちゃんのごはんも心配なさそうだし、今は降りていかない方が良さそうだ。
少しお腹はすいてるけれど、もうしばらく我慢するしかない。
(それにしても、何の話をしているんだろう?
一緒にごはんを食べるなんて、仲良くなったってことなのかな?)
緑色でぶつぶつのヒーローが悪者をやっつける様を、ぼんやりと見ているうちに、下で物音がした。
どうやら、篠宮さんが帰るみたいだ。
「じゃあ、また明日ね!」
なっちゃんのそんな声が聞こえたので、僕は下へ降りていった。