幸せの花が咲く町で
*
(なんで、こんなとこに弁当があるんだよ。)
堆く積み上げられた洋服の中から出てきたものは、レジ袋に入ったままの手つかずのお弁当。
もうずいぶん前のものらしく、いやなにおいを発していた。
少し動いただけなのに、息が切れ、どっと疲れていた身体には堪えるにおいだ。
「あぁーー!イライラする!!」
僕はそのあたりにあったものを蹴っ飛ばしたり投げ散らかした。
イライラしたせいか、動悸がして気分が悪くなり、僕はその場にうずくまった。
「優一…どうかした?」
物音に驚いたのか、なっちゃんが寝室から出てきて、心配そうに僕をみつめた。
「な、なんで、こんなに汚いんだよ!!
よくこんな所に住んでられるな!
あんた、それでも人間か!!」
精一杯の声で悪態を吐いたら、目眩がした。
「……ごめん。
あんたの言う通りだよ。」
そう言うと、なっちゃんは足元のゴミを拾い始めた。
なんだか無性に苛々していた。
それは、汚い部屋のせいだけじゃなく……
多分、自由に動かない身体に……そして、コントロール出来ない自分の感情に、苛々してたんじゃないかって思う。
でも、その時はそんなこと、少しもわからなかった。
そう、自分で自分が制御出来ないもどかしさ……
僕は、うずくまったまま、涙を流してた。
こんなことで涙が出るなんて……なっちゃんの前でこんなに泣いてしまうなんて、明らかにおかしい。
どこかにいるもうひとりの冷静な僕は、そのことに気付いていながらも、やはりほとばしる感情の波を抑えることは出来ない。
僕は壊れてるんだ……
そう思うと、悲しかった。
悔しかった…情けなかった。
そんな気持ちが、また涙に変わった。
(なんで、こんなとこに弁当があるんだよ。)
堆く積み上げられた洋服の中から出てきたものは、レジ袋に入ったままの手つかずのお弁当。
もうずいぶん前のものらしく、いやなにおいを発していた。
少し動いただけなのに、息が切れ、どっと疲れていた身体には堪えるにおいだ。
「あぁーー!イライラする!!」
僕はそのあたりにあったものを蹴っ飛ばしたり投げ散らかした。
イライラしたせいか、動悸がして気分が悪くなり、僕はその場にうずくまった。
「優一…どうかした?」
物音に驚いたのか、なっちゃんが寝室から出てきて、心配そうに僕をみつめた。
「な、なんで、こんなに汚いんだよ!!
よくこんな所に住んでられるな!
あんた、それでも人間か!!」
精一杯の声で悪態を吐いたら、目眩がした。
「……ごめん。
あんたの言う通りだよ。」
そう言うと、なっちゃんは足元のゴミを拾い始めた。
なんだか無性に苛々していた。
それは、汚い部屋のせいだけじゃなく……
多分、自由に動かない身体に……そして、コントロール出来ない自分の感情に、苛々してたんじゃないかって思う。
でも、その時はそんなこと、少しもわからなかった。
そう、自分で自分が制御出来ないもどかしさ……
僕は、うずくまったまま、涙を流してた。
こんなことで涙が出るなんて……なっちゃんの前でこんなに泣いてしまうなんて、明らかにおかしい。
どこかにいるもうひとりの冷静な僕は、そのことに気付いていながらも、やはりほとばしる感情の波を抑えることは出来ない。
僕は壊れてるんだ……
そう思うと、悲しかった。
悔しかった…情けなかった。
そんな気持ちが、また涙に変わった。