幸せの花が咲く町で
*
「ただいま~!」
「お帰り。
遅いから心配したよ。」
今日は遅くなるとは聞いてたけど、なっちゃんが帰って来たのは予想以上に遅くて、0時を少し回った頃だった。
なっちゃんがこんなに遅く帰るのは初めてのことだ。
「ごめんごめん。」
「あんまり遅い時は言って。
迎えに行くから……」
「大丈夫だって。
車で帰って来たから。」
「……なにか食べる?
お腹すいてない?」
「う~ん……何か冷たいものある?
ゼリーとかプリンとか……」
こういうものはなっちゃんがたまに食べるから、一応いつでも買ってある。
「はい、どうぞ。」
僕は、なっちゃんの前にマンゴープリンとスプーンを差し出した。
「ありがとさん!
……優一……何か話でもあるの?」
やっぱり、なっちゃんは鋭い。
いつだって、僕の気持ちはお見通しだ。
「う…ん、実はちょっと今日買い物に行って来てね……」
「買い物……?
あ、花台??」
「うん、それでね…その値段が、ちょっと…ね……」
僕はおずおずと家具のレシートをなっちゃんの前に差し出した。
「うぉっ!ずいぶん張り込んだんだね。
……って、和茶箪笥って……」
「買うつもりはなかったんだけど、見たらすっごく欲しくなっちゃってね。」
「どんなの買ったの?」
「まだ来てない。
明後日来るんだ。
……ごめんね、こんな高いもの、相談もせずに買っちゃって……」
「大丈夫だよ。
来月からしばらくはお茶漬け生活になるけど……」
「えっ!?」
僕が驚くと、なっちゃんは大きな口を開けて笑った。
「冗談に決まってるでしょ!
大丈夫、大丈夫!
良いのがあって良かったじゃん。」
「うん…実はね…今日、桃田まで行ったんだ。」
「桃田!?……大丈夫だったの?」
「うん、篠宮さんに付き合ってもらったし、タクシーで行ったから……」
「そっか!それは良かった!」
なっちゃんはにっこり笑って、何度も頷いた。
「ただいま~!」
「お帰り。
遅いから心配したよ。」
今日は遅くなるとは聞いてたけど、なっちゃんが帰って来たのは予想以上に遅くて、0時を少し回った頃だった。
なっちゃんがこんなに遅く帰るのは初めてのことだ。
「ごめんごめん。」
「あんまり遅い時は言って。
迎えに行くから……」
「大丈夫だって。
車で帰って来たから。」
「……なにか食べる?
お腹すいてない?」
「う~ん……何か冷たいものある?
ゼリーとかプリンとか……」
こういうものはなっちゃんがたまに食べるから、一応いつでも買ってある。
「はい、どうぞ。」
僕は、なっちゃんの前にマンゴープリンとスプーンを差し出した。
「ありがとさん!
……優一……何か話でもあるの?」
やっぱり、なっちゃんは鋭い。
いつだって、僕の気持ちはお見通しだ。
「う…ん、実はちょっと今日買い物に行って来てね……」
「買い物……?
あ、花台??」
「うん、それでね…その値段が、ちょっと…ね……」
僕はおずおずと家具のレシートをなっちゃんの前に差し出した。
「うぉっ!ずいぶん張り込んだんだね。
……って、和茶箪笥って……」
「買うつもりはなかったんだけど、見たらすっごく欲しくなっちゃってね。」
「どんなの買ったの?」
「まだ来てない。
明後日来るんだ。
……ごめんね、こんな高いもの、相談もせずに買っちゃって……」
「大丈夫だよ。
来月からしばらくはお茶漬け生活になるけど……」
「えっ!?」
僕が驚くと、なっちゃんは大きな口を開けて笑った。
「冗談に決まってるでしょ!
大丈夫、大丈夫!
良いのがあって良かったじゃん。」
「うん…実はね…今日、桃田まで行ったんだ。」
「桃田!?……大丈夫だったの?」
「うん、篠宮さんに付き合ってもらったし、タクシーで行ったから……」
「そっか!それは良かった!」
なっちゃんはにっこり笑って、何度も頷いた。