幸せの花が咲く町で
それも当然のことかもしれない。
なっちゃんは夜遅くまで一生懸命働いてるのに、僕は、花だ料理だと気楽なことばかりやって……
そりゃあ、誰だってそんな僕には苛々するだろう。
「本当に僕は最低な男ですよね……」
その言葉は嘘ではなかった。
けれど、そこには不貞腐れた気持ちもこもっていたかもしれない。
「え…?
……どうかなさったんですか?」
「どうもしませんよ。
ただ…本当のことを言ったまでです。
なっちゃんを夜遅くまで働かせて、僕はこんなことをしている。
あぁ、本当に僕はろくでなしだなって……」
「堤さん、何をおっしゃってるんです!?
あなたはこの家のことを本当に丁寧に管理されてるじゃないですか。
塵ひとつ落ちてない程綺麗にお掃除をされ、整理整頓されて、おいしいお料理を作られ、小太郎ちゃんの面倒をみられて……
素晴らしいと思いますよ。」
「そんな嘘はやめて下さい!!」
思いがけず、僕は大きな声を出してしまった。
篠宮さんは目を大きく見開いて、僕を見ていた。
「……もう良いんです。
僕は、本当にくだらない男なんですから……」
「違います!
つ、堤さんは、くだらない男なんかじゃありません!本当に素敵な方です!」
今度は篠宮さんが大きな声を上げた。
握りしめた拳はわなわなと震え、瞳にはうっすらと涙が浮かんでいた。
その視線は、とても真っ直ぐで……僕はそれを逸らすことも出来ずに、じっとみつめていた。
「そ、それに、堤さんはとても辛い想いをされたんですから……
どうか、そんな風にご自分を責めないで下さい。」
そう言って、篠宮さんは瞳を伏せた。
その言葉は僕をかばってくれているようにも感じられた。
だけど……そんなわけはない。
篠宮さんは、僕をだめな奴だと思ってるはずだ。
そうじゃなきゃ、あんなになっちゃんの事を何度も訊くのはおかしい。
なっちゃんは夜遅くまで一生懸命働いてるのに、僕は、花だ料理だと気楽なことばかりやって……
そりゃあ、誰だってそんな僕には苛々するだろう。
「本当に僕は最低な男ですよね……」
その言葉は嘘ではなかった。
けれど、そこには不貞腐れた気持ちもこもっていたかもしれない。
「え…?
……どうかなさったんですか?」
「どうもしませんよ。
ただ…本当のことを言ったまでです。
なっちゃんを夜遅くまで働かせて、僕はこんなことをしている。
あぁ、本当に僕はろくでなしだなって……」
「堤さん、何をおっしゃってるんです!?
あなたはこの家のことを本当に丁寧に管理されてるじゃないですか。
塵ひとつ落ちてない程綺麗にお掃除をされ、整理整頓されて、おいしいお料理を作られ、小太郎ちゃんの面倒をみられて……
素晴らしいと思いますよ。」
「そんな嘘はやめて下さい!!」
思いがけず、僕は大きな声を出してしまった。
篠宮さんは目を大きく見開いて、僕を見ていた。
「……もう良いんです。
僕は、本当にくだらない男なんですから……」
「違います!
つ、堤さんは、くだらない男なんかじゃありません!本当に素敵な方です!」
今度は篠宮さんが大きな声を上げた。
握りしめた拳はわなわなと震え、瞳にはうっすらと涙が浮かんでいた。
その視線は、とても真っ直ぐで……僕はそれを逸らすことも出来ずに、じっとみつめていた。
「そ、それに、堤さんはとても辛い想いをされたんですから……
どうか、そんな風にご自分を責めないで下さい。」
そう言って、篠宮さんは瞳を伏せた。
その言葉は僕をかばってくれているようにも感じられた。
だけど……そんなわけはない。
篠宮さんは、僕をだめな奴だと思ってるはずだ。
そうじゃなきゃ、あんなになっちゃんの事を何度も訊くのはおかしい。