幸せの花が咲く町で
*
「へぇ……これは確かにお値打ち品だね。」
そう言いながら、なっちゃんは夜食のピザをたいらげた。
なっちゃんが帰って来てからも小太郎はスーパーの話を延々と話していた。
余程楽しかったらしく、幼稚園バスとは違う大きな市バスに載ったことから始まり、スーパーでの買い物のことなど、さんざん喋って、喋り疲れて眠ってしまった。
「話を聞いてたら僕も行ってみたくなったよ。
良かったら、今度行ってみない?」
「そうだね。
じゃあ、日曜にでも行ってみる?
あ……日曜は人が多いかな?」
「まぁ…大丈夫だと思う。
隣町だし。」
「そう……
じゃあ、今度の日曜に行ってみよう!」
なっちゃんは何事も決めるのが早い。
「もしかして、今度の土曜日もまた仕事?」
「うん…仕事って言うか、仕事絡みの付き合いなんだけどね。」
「そう……
あんまり無理はしないでね。
もしも、お金が必要なら……」
「違うって!
お金の問題じゃなくて、私は仕事が大好きなの、知ってるでしょ?
今までは小太郎のこともあったし、思いっきりは働けなかった。
でも、今はあんたがいてくれるから、安心して自由に働ける。
本当に感謝してるんだよ。」
「う、うん……」
その言葉は嘘ではないと思うけど、それでもやっぱり僕は後ろめたさを感じてしまう。
「最近はちょっとあんたに甘え過ぎてるかもしれないけど……
でも、日曜は家にいるようにしてるから、許してよ。」
「何言ってんだよ。
僕はただなっちゃんが無理をしてるんじゃないかと思って……」
「それはないから。
あんたこそ、もし、今の生活に不満があるならなんでも言ってよ。」
「僕はそんなのないよ。
今の暮らしに不安や迷いがないといえば嘘になるけど、家事をいやだと感じたことはないよ。
やってみて初めて、僕はこういうことが向いてるんだって気付いたくらいだし。
ただ、小太郎が……」
「ストップ!先のことはその時になってから考えれば良いんだよ。
今からそんなことばっかり心配してたら、あんた白髪が増えるよ。
先のことを考えるのは、せいぜい明日の夕飯のメニューくらいで大丈夫だから。」
「……わかったよ。」
そうだ。
まだ起きてもいないことを、今からあれこれ考えても仕方がない。
もっと楽観的にならないと……
「へぇ……これは確かにお値打ち品だね。」
そう言いながら、なっちゃんは夜食のピザをたいらげた。
なっちゃんが帰って来てからも小太郎はスーパーの話を延々と話していた。
余程楽しかったらしく、幼稚園バスとは違う大きな市バスに載ったことから始まり、スーパーでの買い物のことなど、さんざん喋って、喋り疲れて眠ってしまった。
「話を聞いてたら僕も行ってみたくなったよ。
良かったら、今度行ってみない?」
「そうだね。
じゃあ、日曜にでも行ってみる?
あ……日曜は人が多いかな?」
「まぁ…大丈夫だと思う。
隣町だし。」
「そう……
じゃあ、今度の日曜に行ってみよう!」
なっちゃんは何事も決めるのが早い。
「もしかして、今度の土曜日もまた仕事?」
「うん…仕事って言うか、仕事絡みの付き合いなんだけどね。」
「そう……
あんまり無理はしないでね。
もしも、お金が必要なら……」
「違うって!
お金の問題じゃなくて、私は仕事が大好きなの、知ってるでしょ?
今までは小太郎のこともあったし、思いっきりは働けなかった。
でも、今はあんたがいてくれるから、安心して自由に働ける。
本当に感謝してるんだよ。」
「う、うん……」
その言葉は嘘ではないと思うけど、それでもやっぱり僕は後ろめたさを感じてしまう。
「最近はちょっとあんたに甘え過ぎてるかもしれないけど……
でも、日曜は家にいるようにしてるから、許してよ。」
「何言ってんだよ。
僕はただなっちゃんが無理をしてるんじゃないかと思って……」
「それはないから。
あんたこそ、もし、今の生活に不満があるならなんでも言ってよ。」
「僕はそんなのないよ。
今の暮らしに不安や迷いがないといえば嘘になるけど、家事をいやだと感じたことはないよ。
やってみて初めて、僕はこういうことが向いてるんだって気付いたくらいだし。
ただ、小太郎が……」
「ストップ!先のことはその時になってから考えれば良いんだよ。
今からそんなことばっかり心配してたら、あんた白髪が増えるよ。
先のことを考えるのは、せいぜい明日の夕飯のメニューくらいで大丈夫だから。」
「……わかったよ。」
そうだ。
まだ起きてもいないことを、今からあれこれ考えても仕方がない。
もっと楽観的にならないと……