幸せの花が咲く町で
「夏美は家にいるんだよね?」
亮介さんは、家の方に歩き出しながら、そう訊ねた。
「はい、そうです。
……あれ?亮介さん、車は?」
「君ん家、ガレージがないからここに置かせてもらうよ。」
亮介さんは、駆け出しそうな勢いで家に向かって行った。
「小太郎…大きくなっただろうな。」
「なっちゃんには言ってあるんですか?」
「うん、大丈夫!」
亮介さんはそう言ったけど、本当に大丈夫なんだろうかと僕は不安になりつつも、携帯を持ってこなかったから、なっちゃんに連絡することも出来なかった。
「夏美~!」
「ちゃんとやって来た?」
なっちゃんは、玄関に仁王立ちしていた。
「あぁ、もちろん。
なぁ、優一君?」
「え……はい。」
多分、それはさっきの花屋のことなんだろう。
「ねぇ、小太郎は?」
「……いるよ。」
なっちゃんが部屋の方に歩き出し、亮介さんもその後に続いた。
「小太郎~~!!」
亮介さんは、リビングでテレビを見ていた小太郎に駆け寄り抱きしめた。
「だ、誰!?
おじちゃん、誰なの!」
「おじちゃんじゃないだろ!
俺はおまえのパパだ。
ほら、よ~く見てごらん!」
「おじちゃんが間違えてるんだよ。
僕のパパは…」
そう言いながら、小太郎は僕を指差した。
「そうじゃない。
あれはおじさんだ。
ママの弟だからな。
俺が、おまえのパパだ。
思い出さないか?」
「だから、違うって言ってるでしょ!
僕のパパはあっち!」
「夏美~~
なんとか言ってくれよ。」
亮介さんは、泣きそうな声でなっちゃんに救いを求めた。
「だから、すぐには無理だって言ったじゃない。
こた、ちょっと変なおじちゃんだけど、こたのことが大好きなんだって。
仲良くしてやって。」
「ママのお友達なの?」
「うん、そう。」
「そっか…わかった。
じゃあ、仲良くしてあげる。」
「おいおい、夏美~……」
亮介さんが本当のパパだと言っても、小太郎にはすぐには理解出来ないだろう。
なっちゃんもそれがわかってるから、少しずつ慣らしていこうと考えてるんだと思う。
亮介さんは、家の方に歩き出しながら、そう訊ねた。
「はい、そうです。
……あれ?亮介さん、車は?」
「君ん家、ガレージがないからここに置かせてもらうよ。」
亮介さんは、駆け出しそうな勢いで家に向かって行った。
「小太郎…大きくなっただろうな。」
「なっちゃんには言ってあるんですか?」
「うん、大丈夫!」
亮介さんはそう言ったけど、本当に大丈夫なんだろうかと僕は不安になりつつも、携帯を持ってこなかったから、なっちゃんに連絡することも出来なかった。
「夏美~!」
「ちゃんとやって来た?」
なっちゃんは、玄関に仁王立ちしていた。
「あぁ、もちろん。
なぁ、優一君?」
「え……はい。」
多分、それはさっきの花屋のことなんだろう。
「ねぇ、小太郎は?」
「……いるよ。」
なっちゃんが部屋の方に歩き出し、亮介さんもその後に続いた。
「小太郎~~!!」
亮介さんは、リビングでテレビを見ていた小太郎に駆け寄り抱きしめた。
「だ、誰!?
おじちゃん、誰なの!」
「おじちゃんじゃないだろ!
俺はおまえのパパだ。
ほら、よ~く見てごらん!」
「おじちゃんが間違えてるんだよ。
僕のパパは…」
そう言いながら、小太郎は僕を指差した。
「そうじゃない。
あれはおじさんだ。
ママの弟だからな。
俺が、おまえのパパだ。
思い出さないか?」
「だから、違うって言ってるでしょ!
僕のパパはあっち!」
「夏美~~
なんとか言ってくれよ。」
亮介さんは、泣きそうな声でなっちゃんに救いを求めた。
「だから、すぐには無理だって言ったじゃない。
こた、ちょっと変なおじちゃんだけど、こたのことが大好きなんだって。
仲良くしてやって。」
「ママのお友達なの?」
「うん、そう。」
「そっか…わかった。
じゃあ、仲良くしてあげる。」
「おいおい、夏美~……」
亮介さんが本当のパパだと言っても、小太郎にはすぐには理解出来ないだろう。
なっちゃんもそれがわかってるから、少しずつ慣らしていこうと考えてるんだと思う。