幸せの花が咲く町で
*
「まぁ、こんなものを……!」
次の日、僕と篠宮さんはホームセンターに行って、買い物をした。
スリッパやタオルといった細々したものの他に、僕は手すりを買い、それを寝室からリビングの方へ続く壁に取り付けた。
「どうですか?
これで少しは歩きやすくなりますか?」
「ええ、ええ。
とても助かります。
堤さん、本当にどうもありがとうございます。」
「椅子も買って下さったんだよ。
お仏壇に手を合わせる時に座れるようにって。」
「なにからなにまで、本当にどうもありがとうございます。」
ただの社交辞令かもしれないけれど、喜んでもらえるのはやっぱり嬉しい。
同居はまだ二日目だ。
この先どうなるかはわからないけど、出来ることならうまくやっていきたいと思った。
「それで、新しい花屋はいつから開店なんだい?」
「もうじきだよ。
改装も終わったし、あとは細々したことを片付けるだけ。」
僕は店のことはすべて亮介さんに任せっきりだったから、改装が終わったことも開店の日さえも知らなかった。
「確か、この近くなんだよね?」
「そうよ。なんなら明日見に行ってみる?」
せっかくお膳立てはしてもらったものの、僕はまだ仕事には前向きではなく、花屋にもあまり関心が持てなかった。
僕は花は好きだけど、花屋をしたかったわけじゃない。
そんな理屈を心の中で呟きながら、聞くとはなしに二人の会話を聞いていた。
「まぁ、こんなものを……!」
次の日、僕と篠宮さんはホームセンターに行って、買い物をした。
スリッパやタオルといった細々したものの他に、僕は手すりを買い、それを寝室からリビングの方へ続く壁に取り付けた。
「どうですか?
これで少しは歩きやすくなりますか?」
「ええ、ええ。
とても助かります。
堤さん、本当にどうもありがとうございます。」
「椅子も買って下さったんだよ。
お仏壇に手を合わせる時に座れるようにって。」
「なにからなにまで、本当にどうもありがとうございます。」
ただの社交辞令かもしれないけれど、喜んでもらえるのはやっぱり嬉しい。
同居はまだ二日目だ。
この先どうなるかはわからないけど、出来ることならうまくやっていきたいと思った。
「それで、新しい花屋はいつから開店なんだい?」
「もうじきだよ。
改装も終わったし、あとは細々したことを片付けるだけ。」
僕は店のことはすべて亮介さんに任せっきりだったから、改装が終わったことも開店の日さえも知らなかった。
「確か、この近くなんだよね?」
「そうよ。なんなら明日見に行ってみる?」
せっかくお膳立てはしてもらったものの、僕はまだ仕事には前向きではなく、花屋にもあまり関心が持てなかった。
僕は花は好きだけど、花屋をしたかったわけじゃない。
そんな理屈を心の中で呟きながら、聞くとはなしに二人の会話を聞いていた。