獣系男子×子羊ちゃん
そのまま言葉を交わすことなく
電車がホームに滑り込み、

蒼介さんと電車を降りた。


蒼介さんが何を思い、
何を感じているのか、
私にはわからない。


それでも、私がいることで、
少しでも蒼介さんの哀しみが
やわらげばいい。


無言のまま
2人でホームを歩いていると

綺麗な女の人が近づいてきた。


「もしかして蒼介?」


きちんとお化粧をしていて、
とてもスタイルがいい素敵な人。

蒼介さんの知り合いなのかな?


「へー。蒼介も制服着てると、
高校生だね~。」


「んだよ。当たり前だろ。」



視線をはずしたまま
蒼介さんが答える。


「あれ?この可愛い子は?!
もしかして、新しい彼女?

蒼介もいよいよ年下デビュー?」



クスクスと笑いながら、
その綺麗な女の人は
優しく私を見つめる。




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