漫画みたいな恋がしたい
その後はいつもように

淡々と授業が終わり

放課後のベルが鳴った

机から教科書をカバンに詰め、いつものように家に帰る準備をする。

「おーいこまち」

外の方から声が聞こえる

この声はたぶん友喜だ

私は聞こえないふりをして、その場を無視した

「キャッ見て友喜君だよ♪めっちゃカッコいい」

辺りの女子生徒は窓に向かい友喜に
手を振っている

「なんで安西さん呼んでるわけ」

「さぁ知らない。てか、ウザイんですけど…」

無視している私を見てにらんでいる


そそくさと教室を出て、下駄箱で靴を履き替えていると、友喜がやって来た。

「こまち呼んだのに聞こえなかった?」

「あんな大きな声だせば聞こえてるよ
やめてよ!みんなからにらまれたじゃない!」

「ハハハ…そうだよな…ゴメン」

頭を触りながら苦笑いしている

「なんの用事?友喜、引退したのにまだ部活してるんだぁ…」

「うん。後輩がどうしてもって言うから、少しだけ教えてる。それよりこまち、選択科目何にするの?」

「どこだっていいでしょ!友喜には関係ないじゃん!」

つい声が大きくなって

周りの視線と声が痛い

「あんなに怒鳴らなくても…」

「てか、あの子怖い…友喜君…可哀想」

しまったまたやってしまった…

「ハハハだよね…ごめんな…」

「…………………ゴメン」

私は走ってその場を去った

もうやだ…自分バカみたいじゃん

人前であんなに友喜の事怒鳴って

友喜に恥じかかせて…

恥ずかしい
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