恋ってもんじゃない。
委員会は放送委員。
優等生か不良かと言われれば私は多分不良のほうに入るだろう。
「さっきのプリントの提出日って、いつだっけ?」
「二十日。」
たわいもない会話をしながら、廊下にダラダラと居ると「キャーッ」と黄色い声が右から聞こえてきた。
「何あれ。」
「先輩でも来たんじゃない?」
興味津々な那美に対し私は無関心に答えた。
あぁいうキラキラしたものは少し苦手だから。
見てても一緒に居ても疲れる。
よく近づこうと思えるのかが不思議だ。
「あっ、あれ相原先輩だよ!!」
「興奮しすぎ。名前なんだっけ。相原・・・」
「相原 涼!(アイハラ リョウ)学校内で一番早い人だよ!」
「知らんがな。」
チラリと見れば、いかにも王子様って感じの笑顔が見えた。
ああいうのが一番苦手だ。