あじさい~揺れる想い~
「浩平はね、私を助けてくれたの・・・・・・」
私は俯いて、ゆっくりと話し始めると、渡辺くんの視線を横顔に感じていた。
「生きていくのも嫌になった時に・・・・・・手を差し延べてくれたから・・・・・・私は・・・・・・浩平を裏切らないって心に決めたの」
言葉に詰まりながら話す私に彼は、容赦なく自分の意見を突き立てた。
「それって・・・義理とか情けで付き合ってるってこと?」
そう言われると、私は彼の顔を睨み付けた。
「あんたに・・・何がわかるんよ!」
私は彼に言い放つと、今まで我慢していた涙が一粒頬に流れた。
「・・・・・・生きていくのも嫌になるって・・・・・・一体何があったの・・・?」
私は彼のその言葉を受け入れようとしていた。
なぜなら、私を受け止めくれるのではないか?と本気で感じたから・・・・・・。
私は前を向きゆっくりと話し始めた。