あじさい~揺れる想い~
「早く着きすぎたなぁ・・・」
私は浩平との待ち合わせの場所に、20分も前に着いていた。
有名な花火大会というだけあって、周りは華やかな浴衣を着た女の子のグループやカップルやや親子連れでごった返していた。
この前のことを思い出すと、気分が落ちてくるので、考えないようにしていた。
周りをキョロキョロと見渡して、浩平が来ないかを捜していたら、携帯が鳴った。
・・・メール?
まさか・・・また来れない?
私は、恐る恐る携帯を開き、受信メールを確認すると、目に入ってきた内容に驚き、身動きが取れなくなった。