ヴァイオリンとフルート
 そして、一瞬にして優奈を囲み、涙菜を優奈の隣から離させた。
 そして、女子は一斉に優奈に叫ぶように言った。

「「優奈君(夜光君)一緒にお昼食べよ!!」」

 その声は、耳が裂けそうなほど大きな声だった。
 その問いに優奈は・・・

「あの、今日は涙菜と食べるんだ御免ね。」

「なんだ優奈ァ?今日はその女と喰うのかァ?」

「あっ、ワリィな、田仲。」

「?・・・田仲・・・君?」

 優奈に話しかけた男の子は、いかにも今戸行きの男の子の髪型で、優奈と涙菜とは正反対で真っ黒な肌の色をしている。

「あっ、夕闇・・・だったよな?俺、田仲 八重斗(タナカ ヤエト)優奈とは、殆ど一緒に飯喰ってる。」

「・・・」

「あっ、田仲、涙菜は・・・」

「人と話すの苦手なんだって」

 優奈は台詞を盗ったのは、さっき話し掛けてきた天本梨恵だった。

「あぁ・・・そうなの?じゃぁ仕方ないな。」

「うん、御免。」

 そう会話していると、女子は

「仕方ないな~。優奈君は先生に夕闇さんのこと任されてるんだから。」

「じゃ、優奈君!明日、一緒に食べよ♪」

 そう言って、女子は去っていった。
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