ヴァイオリンとフルート
 女子が去った後、田仲と梨恵が発言した。

「じゃ、俺も消えるは、じゃーな。」

「じゃ、私も、」

 去ろうとした田仲と梨恵を涙菜が止めた。

「っ・・・あ、の・・・田仲・・君と、天本・・さんも・・一緒に、食べ・・・よ?」

 言葉は途切れ途切れだが、はっきりと聞こえた。

「えっ・・・別にいいけど?」

「うん、私もいいよ。じゃ、先に食べる約束してた友達に言ってくるから。」

 そう言って、梨恵は友達の方へ行った。
 そして、優奈が涙菜の耳元で小さく囁いた。

「・・・涙菜、よく言えたね。凄いよ。」

「あっ・・・有難う・・・」

 そう小さく会話している二人に田仲が言った。

「じゃ、何処で喰う?」

「?・・・教室・・・限定、じゃないの?」

「夕闇の前の学校は、教室限定だったのか?」

「・・・・・」

 涙菜は小さく頷いた。

「ふ~ん涙菜の前の学校は、そんな規則あったんだ。」


「うん・・・」

 そんな話をしていると、梨恵が帰って来た。
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