ヴァイオリンとフルート

「私達と優奈達は友達！！？」
　涙菜は震えながら言った。
　優奈と田仲は涙菜の癖にもなり始めていることつまり大きく肩が跳ねた。
　そして、田仲が少し震えた声で涙菜に問い掛けた。

「ど、どうし、た？い、行き成り・・・。」

「そ、そうだよ？涙菜、行き成り。」

　声が震えている二人に梨恵が簡単に説明した。

「涙菜は、貴方達が友達と思ってるか聞いているのよ。」

「・・・そうか、涙菜僕達は友達だよ。初めて会ったときも言ったじゃないか。田仲、お前も思ってるよな？」

「あぁ、勿論。」

　涙菜は震えが止まり優奈と田仲に聞いた。

「ほ、本当？」

　優奈は優しい声で、

「うん。」

　涙菜は安心したらまた自然に涙が零れた。

「ど、どうしたの！！？」

　優奈は、さっきの梨恵みたいに慌てた。
　そして、田仲も、

「おっ、おい！どうした？」

「ね、涙菜聞いたでしょ？夜光君達も友達だよ。私も」

　涙菜は頷いた。
　そして、少し赤い目のまま顔を上げて言った。

「有難う、梨恵、優奈、田中君！！」

　涙菜は精一杯笑った。
　その時、優奈の顔が赤くなったのは気のせいだろうか？
　田仲が切り出した。

「夕闇、天本。俺のこと呼び付けでいいからよ。お前達の事も名前で呼んでいいか？」

「うん、いいよ。え～と、八重斗君？」

「まぁ、ぎこちねぇがそれでいい。宜しくな涙菜。」

「私は、八重斗って呼ぶわ。」

「おう、分かったよ、じゃ、宜しくな。梨恵」

　梨恵の顔が赤くなった気がする。