ヴァイオリンとフルート
「君も、吹いてみる?」

 そういって優奈は涙菜にフルートを差し出した。

「えっ、でも私フルートなんて全然吹けないし。」

「いいから、吹いてみて。」

「うん・・・」

 涙菜はフルートを吹いてみたが、フルートは風が通り抜けたような音がしただけだった。

「・・・全然、吹けない・・・」

 涙菜は少し凹み気味に言った。

「大丈夫、こうゆう感じで吹いてみて。」

「う、うん・・・♪~あっ!吹けた!!」

「うん良かったね。」

 涙菜は優奈にフルートの吹き方を教えてもらっていた。
 三、四時間すると、涙菜は一つ曲を吹けていた。

「凄いよ、涙菜。たった、三、四時間で曲一つ吹けるようになるなんて。」

 優奈は涙菜に微笑み掛けた。

「ううん、優奈の教え方が分かりやすいからだよ。」

 涙菜も少し頬が赤くなってそう言ってにっこりと微笑み返した。

「(~///)そんな事ないよ。涙菜が覚えがいいんだよ。」

 優奈の顔が赤くなった気がした。

「?・・・どうしたの?優奈?」

「う、ううん・・・何でもない。」

「?」

「あっ!次、ヴァイオリン弾いてみる?」

「うん!!」
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