・約束
「…いや。ないよ。なんで?」
「さっき、雅也すごい驚いた顔しただろ」
…見てたんだ…一瞬の出来事だったはずなのに。
「知り合いなのか?」
「…幼馴染」
「そうか。…深入りするなよ」
「深入りって…俺達、今日15年ぶりに会ったんだぜ?しかも偶然」
あはは…と笑い飛ばしながら、会議室のドアを開けた。
そこには、春夏が立っていた。
「…久し…ぶり」
坪井さんが居る事も忘れ、春夏に話しかけていた。
「ま…さや」
懐かしい声で呼ぶ春夏…
坪井さんは俺たちの間に割って入った。
出来たら会議室内で話せ…と。
オレは春夏と共に会議室に入り直した。